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『組織運営の三方よし』美容室経営の目標管理 ~繋がり力経営のすすめ~(第6回)

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サロン運営を大きく変える
次世代型電子カルテ
『美歴』

1章 三方よしの目標設定

3)組織運営の三方よし

 前回までは、そもそもの”三方よしとは何か?”
についてお話ししました。
今日はその考え方を、
どのように現場に持ち込むのか??
についてお話しさせて頂きます。

 と、ここで大前提として
”この三方とは何か?”
を考えてみましょう。

ポイントは、
三方という解釈には二つある、ということ。
その二つは、
『組織運営』と『サロン運営』なのですが、
前回の『サロン運営』に続いて
今回は『組織運営』について考えてみましょう。












①売り手にとって”良い”状態

 売り手にとっての”良い”状態は、当然、
”売上高が上がっている状態”です。

もっとも手っ取り早く売上高を高めるためには、
どうすれば良いのか?
それは
『高く売る』
こと。

手っ取り早く高く売るにはどうすれば良いのか?
それは、
『2,000円の価値のものを4,000円で売る』
こと。
美容室で考えると、法律問題を抜きに考えれば、
入社したその日からカットに入らせることです。


 そうするとどのような現象が起きるのか。

買い手であるお客様からはいずれ不満が出てきます。
そりゃそうでしょう。
そもそもビジネスとは等価交換が大原則なので、
4,000円の価値があるから4,000円を支払うのであって、
もっと言えば
『4,000円以上の価値』があると心理的に思うから、
4,000円を払っても良い、と思うわけです。

にもかかわらず、
2,000円の価値のものを4,000円で売りつけるということは、
当然、買い手にとっては”良い”状態とは言えないのです。


②買い手にとっての”良い”状態

 買い手にとって”良い”状態とは、
『4,000円の価値があるものを2,000円で買う』
ことですよね。
一般的に消費者が『お買い得』と思えるのは、
そのように感じているからです。

では、売り手側はじゃんじゃん安売りすれば良いわけです。
安くすれば顧客満足が上がりますから。

そうすると、どのような現象が起こるのか。

いつかその会社は適正な経費を払えなくなり、
潰れるでしょう。
4,000円の価値がるものを創るには、
それだけのコストがかかります。
美容室なら教育費ですね。

なのに、4,000円の価値のものを2,000円で、
売りつけるということは………
当然、売り手にとっては”良い”状態とは
言えないのです。


ここまで読んでいただければわかるように、
売り手と買い手では”良い”という状態が
真逆になる
ことが想定されます。
(これをトレードオフの関係と言います)

しかし、現代は消費者の方が優位になっていますから、
どんどん『買い手にとっての良い状態』に
近づいているのです。

 本来、『買い手にとって良い状態』が続きすぎると、
結局、買い手にとっては”良くない”状態になるのです。
それは売り手であるサロンが潰れてしまうからです。
潰れてしまっては元も子もないわけです。

 ただし、買い手にとって”潰れてしまっても良い”と
思われてしまったお店の場合、
やはり買い手にとっては、とにかく安く購入できれば
良いわけですから、その関係性が大切なわけです。


③世間にとっての”良い”状態


 三方よしの考え方では、もう一つの視点である
『世間』
も考えなければなりません。

売り手<買い手

の状態がひどくなると、世間にとっての”良い”状態
(ここでは雇用と納税を指しています)
を創ることはできません。

結局のところ、バランスが大切ということになるわけでして、
やはり『売り手も良い』という状態を
築かなければならないのです。


『世界のクリエイティビティの趨勢と日本の美容室の現状比較、という話。』
『美容師に求められるのは、コンテクストを読み解き、理解し、創造することでは、という話。』
『ベイスターズのスタンスから見えてくる美容室経営5つポイント、という話。』

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