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サロン運営を大きく変える
次世代型電子カルテ
『美歴』
1章 三方よしの目標設定
5)目標管理
この章の最後のテーマとして
目標管理という言葉を、
サロン運営とサロン経営の観点から
整理しておきます。
まず、『目標管理』という言葉について。
大きくは『目標設定』と『目標進捗』に
分かれます。
また、その管理する対象としては、
サロン運営においては主に
売上高を管理しますし、
サロン経営においては主に
財務管理と考えて下さい。
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多くの美容室では
目標や昨年度との実績対比は
行っておられるのですが、
そもそも昨年度対比はあまり意味を成しません。
というのも、
仮に昨年よりも数字が良かったとしても
悪かったとしても、
昨年自体がどの水準なのか?
が曖昧だからです。
仮に今年の売上高が400万円で、
昨年の500万円よりも大幅に業績が
良くなったとして、
解釈は次の二つに大別されます。
『なぁに、
昨年がたまたま良すぎただけで
今年の数字が実力だから問題ない。』
『どうしよう!
昨年より100万円も
下がってしまった!大問題だ!!』
つまり、“売上高400万円”という
事実は一つなのに、
解釈は人によって全く異なるということです。
マネジメントにおいて大切なことの一つに
次のプロセスがあることを覚えておいてください。
仮に売上高が400万円という事実があった場合、
“それが良かったのか?悪かったのか?”
という解釈をサロン内で合意形成してから
全ての物事がスタートします。
次になぜそうなったのか?
という仮説を立て、
その為に何をすべきなのか?
という対策計画を考え、
その対策計画を行動に移す。
マネジメントとはこの繰り返しなのです。
美容業界に限ったことではないですが、
売上高目標に対する動機づけが
弱くなっている気がします。
その理由は様々ですが、
経済が右肩上がりから横ばい、
もしくは右肩下がりになった時代で、
『何かを予測して追いかける』
ということの困難さが
影響しているのではないかと考えられます。
今までであれば
日本という市場全体でのパイが
広がり続けていた時代であれば
『Aという行為をすれば
Bという成果が上がり、
Cという対価を得ることができる』
という方程式のようなものが
(安易に)予測できたのですが、
今の時代はそうはいきません。
多くの経営者が目標という言葉から
徐々に目を背けるようになりました。
『どうせ形だけの目標を立てても………』
『今のスタッフは売上よりも
その前のプロセスを見てあげないといけないので………』
だからこの20年ほどは目標設定や
目標管理という言葉が形だけになってしまった。
しかし、多くのサロンオーナーが
スタッフにこう言います。
『どんなスタイリストになりたいのか、
しっかりビジョンを描け』と。
サロン自体が目標を立てることや、
それを追いかけることを放棄してしまっているのに、
スタッフには要求する。
それはおかしなことではないでしょうか?
次回は、
もう少し具体的にサロンの売上高目標と、
組織の財務目標についての全体像を考えてみましょう。
『目標管理』美容室経営の目標管理 ~繋がり力経営のすすめ~(第7回) is a post from: 美歴マガジン